2014年08月

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世界で人気沸騰中の画像に特化したSNS、「Pinterest」 をご存知だろうか?最近そのPinterestが、EC運営にも役に立つツールとして注目を浴びている。今回は、ジュエリー専門のECとして急成長中の「Blue Nile」を事例に、 Piterestを使った優れたプロモーション方法を紹介する

 

ティファニーを抜き売上第1位を誇るBlue Nile

 

Blue Nileは、「ダイヤはオンラインショップで売れない」という常識を覆し、大成功している米国のジュエリーECサイトである。年間の売上は、約1億5000万ドル(約148億円)。なんと、ジュエリーECの売上では、あのティファニーを抜き第1位を誇る。実店舗を持たず、オンライン販売に特化することで高品質・低価格を実現した、新興のECサイトである。

 

デザイン重視のプロモーションに、Pinterestを選択

 

Blue Nileが全米で多くの人に知られるようになった背景には、Pinterestをうまく使った優れたプロモーションの実施があった。Blue Nileが取り扱うジュエリーをプロモーションする場合、製品の性質上、その美しさが伝わるようなデザイン重視のプロモーションが必須となる。Blue Nileは、そのプロモーションのために「Pinterest」を選んだのだ。

 

Pinterestには、ユーザーがネット上で見つけた画像を、自分のボードにピン(貼り付け)し、他のユーザーと共有できるキュレーション機能がある。また、ボード上の写真を他のユーザーがリピンすることで、その画像情報がさらに拡散する仕組みを持っている。リピンとはFacebookで言えばシェアにあたる機能だ。

 

Blue Nile がPinterestを選択した理由は、わざわざ自ら写真を用意する必要がなく、外部の美しい写真を活用する事で、楽に自分のボードのクオリティーをあげる事ができるためである。

 

バレンタイン・キャンペーンで認知度拡大

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Blue Nileは、Pinterestの特徴を活かして、バレンタインデーにキャンペーンを実施した。キャンペーンの内容は、ユーザーが900ドルのリングを獲得するため、まずPinterestでBlue Nileをフォローし、その後「Be My Valentine」のボードに掲載されるダイヤのリングを3つリピンしなければならないというものだ。

 

8日間実施されたこのキャンペーンで、なんと5,000人の新しいフォロワーを獲得し、50,000回のリピンに成功した。これにより、Blue Nileのソーシャルユーザーが増えた事で、画像付きの口コミが一気に広がり、認知度が拡大した。

 

まとめ

 

Blue Nileの優れている点は、取り扱う製品の性質から最適なプロモーション・ツールを選択したことである。デザインを重視したプロモーションは、ジュエリーだけでなく、ハイエンドなアパレル用品や家具といった製品でも有効である。

 

それらの製品を取り扱うEC運営者には、ぜひPinterestのようなデザイン優先のソーシャルメディアを活用したプロモーション事例を参考にしてほしい。

米国のモバイル経由のオンライン売上は、2013年に21億ドル(約2,066億円)に達すると言われている。さらに、今後3年間では、622億ドル(約6,119億円)にまで成長すると推測される。

 今回は、この驚異的な成長を遂げるモバイル・コマースが、小売業を変える7つのポイントを紹介しよう。

 

モバイルECで絶対に押さえておくべき7つのポイント

  1. レスポンシブwebデザインが不可欠に

    米国の多くのECサイトは、既に、どのデバイスでも閲覧可能なようにレスポンシブwebデザインに設計しなおしている。モバイルでのサイトが最適化されていない場合は、急成長するマーケットでの商機を逃すことになるので、日本でも一早くモバイル向けのデザインに設計し直す必要がある。

       
    1. マーケットプレイスの選定が重要に

      モバイルのインターネット接続は、地域によって接続環境が大きく変わる。接続しにくい環境では、顧客が個別のECサイトでなく、Amazonや楽天といったアプリを提供している巨大モールに行く可能性が高まる。

      したがって、モバイルで販売を拡大したい場合は、独自のECサイトだけでなく、大手モールでの販売も視野に入れなければならない。

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      1. ショッピングのユビキタス化

        スマホやタブレットによるモバイル・コマースが成長すると、ショッピングのユビキタス(いつでも、どこでも、誰でも)化は避けられない。

         帰宅途中にスマホから家族にプレゼントを購入することや、通りすがりのおしゃれな人の写真からオンラインで商品を購入することも可能になってくる、当然実店舗の来店客が減少することも考えられるので、オンラインからオフライン(店舗)への導線も重要になる。

         

      2. 新たな決済サービスの出現

        モバイル・コマースの市場が拡大するとともに、決済サービスも充実化してくる。実際に、Googleウォレットのようなデジタル財布やペイパルをはじめ、先日、紹介したマスターカードのマスターパスなど、次々と新しい決済サービスが登場している。


      3. マスマーケット製品のコモディティ化

        オフラインでは、家電販売を中心に「他社より安くします」といった宣伝文句の小売店が増えているのはご存知の通りだが、近年はオンラインでもこの傾向が顕著だ。価格.comを見ればわかるように、同じような製品は、絶えず価格競争にさらされている。 

         

        1. 価格比較の自動化

          5に大きく関連しているが、価格比較ができるアプリは既に多数ある。将来的には、消費者の購買行動を記録したビックデータを活かして、自動で価格比較ができるサービスが出現するとも予測されている。

           米国の大手百貨店メイシーズは、ブラウス1枚の値段を他社サイトから比較できる。このように、モバイル・コマースでは、商品の価格が自動化・透明化されるのだ。


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        2. 商品レビューの一元化

          商品を購入する前に、口コミを確認する顧客は多い。今後は、散在する多数のサイトの商品レビューや口コミを、1つのサービスで閲覧できるようになるだろう。

           

        まとめ

        モバイル・コマースの市場は、急激に拡大を続けている。すでに、豊かなユーザー体験を提供しなければならないフェイズに入っていると言える。今回紹介した価格以外の差別化、決済サービスの多様化、レスポンシブwebデザインの導入等は、ユーザー体験の質を向上させるものである。

        もちろんまだ実現していない項目もあるが、進化が早いのもモバイル・コマース市場の大きな特徴だ。動きに乗り遅れないために、いち早くこれらの対応策を講じていく必要があることを忘れないでほしい。

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        昨年秋にβ版としてローンチされていた、ファッションECサイト「MATERIAL WRLD」が、ついに正式ローンチした。 今回は、ファッション好きの多くの女性を虜にするであろう新たなコンセプトの「MATERIAL WRLD」を紹介しよう。

         

        ファッショニスタのクロゼットを覗ける「MATERIAL WRLD」

         

        MATERIAL WRLDは、ファッションテイストメーカーのクロゼットの中身を、個人で売り買いできるオンラインコミュニティである。ファッション業界の先端をいくおしゃれな人のクロゼットの中身を、ファッション好きな女性が購入できるのだ。

         

        テイストメーカーは、自分のクロゼットにお気に入りのアイテムをアップすることでユーザーに紹介でき、使用しなくなったら適正な価格で売ることができる。

         

        300以上のファッショニスタのクロゼットが楽しめる

         

        クロゼットは、有名なデザイナーやファッションブロガー、雑誌の編集長やDJといった人たちが作成しており、その数は300以上になる。クロゼットの中身はハイセンスなアイテムが揃っており、平均単価約100ドルで販売されている。

         

        クロゼットページのデザインは、売り手となるテイストメーカーが自由にカスタマイズでき、オリジナルページを作れるようになっている。

         

        さらに、配送作業の軽減のために、切手付きの住所ラベルやパッケージ移送サービスが提供されたり、売り手にとって難しいプライシングに関しては、MATERIAL WRLDのデータベースから算出した適正な価格を教えてもらえたりと、ファッショニスタにとっても利用しやすいのが大きな特徴だ。

         

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        ファッションの話で盛り上がれるコミュニティも提供

        また、ユーザーはスタイルグループを作成でき、その中で自由に情報交換ができる。現在、ブロガーや雑誌、アーティストといったテーマで、17個のグループが立ち上げられている。

         

        これらのグループへの参加には条件が設けられており、ファッション感度が高い人のコミュニティが形成されている。もちろんグループのフォローは誰でもできるため、テイストメーカーたちの情報のやり取りを楽しむこともできる。

         

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        みんなが自慢したい物の集まり」というユニークなコンセプト

        MATERIAL WRLDは、ただの古着販売ではない。これまでユーズドマーケットは、「いらなくなったものの販売」というイメージが強かった。しかし、MATERIAL WRLDはリユースを別の角度から捉え、「みんなが自慢したい物の集まり」という新たなコンセプトを打ち出した。

         

        クロゼットの持ち主は、新アイテムを入手し、誰かにそれを自慢したい時に商品をアップするようになっている。ハイセンスなファッショニスタが選んだ商品が並ぶクロゼットは、ショールームの役割も果たしているというわけだ。買い手となる女性たちは、アイテムが売りに出されていなくても、ショールームを覗くだけで十分楽しめる。

         

        このサービスの創業者は、ファッション業界での経歴を持つ矢野莉恵氏とJie Zheng氏という二人の女性だ。彼女たちが日頃感じていた、「着なくなったブランド物をなかなか人にあげられず、古着屋では適正な価格評価をされない」という問題意識からMATERIAL WRLDが誕生した。ユーザーと同じ感覚で作られたサービスだからこそ、随所にきめ細やかな配慮が見られるのだ。

         

        まとめ

         

        MATERIAL WRLDは、β版を含めサービスを開始してからまだ半年あまりだが、既に米国外のトラフィックが30%を占めている。正式ローンチされ、海外でも展開されると、世界中のユーザーを一気に獲得するだろう。

         

        日本のユーズドマーケットには、MATERIAL WRLDのようなコンセプトのECはまだ存在しない。今後、ファッション好きな女性が多い日本で本格的にサービスが開始されれば、爆発的に人気が出ることが期待できる。

        EC業界 - 全体・大手モール動向
         小学生の学習塾・通信教育でタブレットコースが続々登場中!
         熾烈な業者間競争での差別化要因に

         中国EC事業に共通する5つの悩み

        EC業界 - 個別企業動向

         無印良品/中国向けオンラインストアを開始

        EC構築・運営・販促

         靴屋とデータマイニングと季節外れの冬物衣料Add Star
         
         Webサービスの育て方 サービス目標管理シートを作る
         # OGSM思考でいわゆる「戦略と戦術を混同しない」のは本当に大事です!
         [OGSM - プロジェクトの軸をぶれさせない方法]
         http://makitani.com/2009/07/ogsm.html

         リブセンスがコッソリ始めた価格比較サイト『cospa』をSEO的にちょっぴり眺めてみた

        決済ニュース


         セルフレジとPOSのコンパーチブルモデルの販売を開始(日本NCR)
         > 今年度の事業戦略についてスマートフォン等で
         > ホテルのチェックインが可能な「Express Key」の投入を予定しているという。

         ウェブサービスでも欠かせない"脚力"  モバイル決済サービスのゆくえ
         # 楽天スマートペイ、Coineyなどの動向まとめ

        EC業界 - 全体・大手モール動向

         「インターネット業界の最新市場予測・2013年版」第2回・電子商取引(対消費者向け)市場
         
         旅行より掃除。GWに掃除・洗濯用品が売れる見込み
         
         ニフティと電通、地方特産品の開発支援サービスを開始
         [うまいもんプロデューサーβ] http://umaimon-p.nifty.com/

        EC業界 - 個別企業動向

         # 本日はゴルフの話題が2本あります

         GDO、格安プレーチケット販売「HOTPRICE」をリリース
         > ゴルフのプレー予約は、当日来場した時に支払う後払いが一般的であり、
         > ゴルフ場としては、当日来場しない限り、収益が確定できません。
         > 「HOT PRICE」では、お客様に事前に決済してもらうことで、キャンセルリスクが少なく、
         > 且つ早期に収益を確定させる事が出来る為、通常のプレーフィーよりもお得な価格設定
         > (最大50%引きも!)のプレー枠を取り扱えるようになり、
         > ゴルフ場、お客様双方にメリットが生まれるというものです。
         http://hotprice.golfdigest.co.jp/

         パーゴルフ初、ゴルファー向け海外トラベル情報誌を発行 第一弾はタイ
         # 「ツアーなら旅行会社」ではなく、こういう特定ユーザを囲い込んでのサービスが増えていますね

         アニメ×ファッションに着目 ムービックが新ECサイト「2PMWORKS」開設
         > 「魔法の天使クリィミーマミ」のピアスや「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」のTシャツなど、
         > アニメとファッションがコラボレーションした多数のアイテムを販売
         # おしゃれ写真なのによく見るときゅうべえやエヴァがいます
         http://www.2pm-works.com/pre/

         コジマ/ネットで医薬品販売開始
         
         「フォーマル特化」で年商50倍!子ども服通販に意外な穴
         
         FrilとMONOCOーー新進気鋭Eコマース創業者のFablic堀井氏とFlutterScape柿山氏に話を聞く

        EC構築・運営・販促

         最新版!BASE(ベイス)とStores.jpを比べてみました。
         > いや、本当にスゴイな。
         > たった2ヶ月でここまで変わるか、という印象です。
         
         【セキュリティ】オンラインショップ運営企業を巻き込む新たな詐欺の手口
         # いつの間にか無関係のサイトに「特定商取引法に基づく表示」をコピーされているという問題

        Google、モバイル検索に拡張サイトリンクとクイックビューを導入
         
         ヴィクシア、コンバージョン率アップに繋がる次世代ウェブ接客サービスの取扱いを開始
         ~全世界で8,500社以上が導入、月額144,000円から提供~
         > シティバンクなどの大手金融機関、ジェットスター航空やエスティーローダーなど
         > 多様な業種のお客様が導入しており、
         > 多くがコンバージョン率を平均20%高めることに成功するなど、高い実績をあげています。

         中期経営計画をしっかり作る会社は、かなり危ないと思う
         > 計画を立てること自体は良いと思います。
         > ただし、詳細すぎる計画のために無駄な労力を使わないこと。
         > そして、立てた計画と心中しないことが大切。
         > 「計画を修正したら、予測が誤っていることを認めることになってしまう」という囚われの気持ちだと思います。
         
         「松本ブライダルフェスタ」開催へ-市内3施設、移動チケットやディナー招待も
         > これまで競合する施設が合同でイベントを企画することは県内ではなかったという。
         > 協力して松本のブライダルを盛り上げる必要性を感じていた」
         # こういう考え方(競合=敵!ではなく、一緒に業界をもりあげていく)いいですね

         5/14書籍:「小さなECサイトのWordPress+Welcart導入・設定ガイド[Welcart公式ガイド]

        決済ニュース

         サイバーエージェント、全国のローソンにて「Amebaプリペイドカード」を販売開始!

         Coineyを使う理由 -世田谷の小さな花屋さんの場合

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