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いまO2Oというキーワードが注目されています。現在のビジネスにおいて、インターネットを活用した集客ができない企業に明るい未来はありません。2012年8月に経済産業省が発表した調査によると、国内のEC市場規模(B to C)は前年比8.6%増の8.5兆円に達し、急速なEC化が進行しています。この背景には、2009年頃からのスマートフォンやソーシャルサービスの急激な普及が大きく影響しているのは言うまでもありません。企業にとって、「オンライン」と「オフライン」双方で売上を伸ばすことが重要な課題となっています。

この難しい課題を解決する秘策として、「O2O(オンラインtoオフライン)」というキーワードが注目されています。O2Oとは、ネット上の店舗とリアルな店舗を、スマホやソーシャルサービスを使って連携させることです。リアルとネットを結びつけて、お互いに相乗効果を生み出すO2Oにはどのような成功事例があるのか、詳しく見ていきましょう。

 

O2O事例 オンライン売上100億円を超えるユナイテッドアローズ

アパレル業界は最もインターネット活用の盛んな業界の一つで、ユニクロや無印良品の総売上高のうちECが占める割合(EC化率)は全業種平均の2.83%を上回る4~6%です。しかし、これを大きく上回るEC化率11.1%超のブランドがあります。ZOZOTOWNを始めAmazonやスタイライフ、自社ECサイトを展開し、オンライン売り上げ105億円の「ユナイテッドアローズ」です。ユナイテッドアローズの2012年度売上高前年比は、店舗が13%、オンラインが18%増、「オンライン」と「オフライン」双方で売上を伸ばし好調な業績をあげています。売上アップの秘訣は巧みなO2O施策にありました。

 

O2Oで顧客満足度を高める3つのポイント

今回は、ユナイテッドアローズが顧客満足度を高めて売り上げに貢献した事例を参考にしながら、O2O施策の考え方を3つのポイントにまとめて紹介します。

<O2Oのポイント その1>実店舗では満たせない顧客の心理をオンラインで掴め!

「実店舗へ訪れた顧客が、何か商品を購入して帰る」というシナリオは理想ですが非現実的です。店員の過剰な売り込みは嫌われますし、DMやメルマガも商品購入の決定打としては効果が弱い施策です。

従来型の一方的な営業スタイルでは買ってもらえないお客様に、自社商品を選んでもらうにはどうすればよいでしょうか。ユナイテッドアローズは、実店舗で満たし切れていない顧客ニーズに着目しました。来店した顧客には、メンズコーナーで恥ずかしそうに彼氏や父親の服を選んでいる女性や、たくさんの商品を心ゆくまで試着したいが店員の目が気になって切り上げる人を少なくない割合で見かけます。

そこでユナイテッドアローズは、Web上のバーチャル人形でいつでもどこでも洋服のコーディネートを試す事ができるサービス「スタイルシェア」を開始しました。これにより、人目を気にせずにじっくりと自由に洋服選びができるプラットフォーム、いわば24時間オープンのユーザ専用試着室を作り出したのです。

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<O2Oのポイント その2>オンラインで集めたユーザをリアル店舗へ送れ!

Webサービスがいくら人気を集めても、それだけでは自社の売り上げに貢献しません。オンラインで集めたユーザが自然に商品購入へ流れる仕組みが「スタイルシェア」には組み込まれています。

ゲーム感覚でバーチャル人形にコーディネートする洋服やカバンなどは、実はすべてユナイテッドアローズが現在販売中の商品です。

着せ替えを楽しむユーザは、気に入ったコーディネートが出来上がったら、その実物商品をかんたんに購入できます。「スタイルシェア」の各アイテムからは、オンライン購入ページと、在庫のある店舗の検索ページがリンクされています。

「スタイルシェア」は、普通にECサイトで洋服を掲載するよりも、遥かに高い販促効果を実現しています。

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<O2Oのポイント その3>口コミでオンラインとオフラインの好循環を促進せよ!

さらに「スタイルシェア」は、ソーシャル・ネットワークの特性を上手く活用しています。様々なユーザが作成したコーディネートは、誰もが閲覧できるようになっています。

これにより、上手にコーディネートしているユーザをフォローしたり、どんな洋服やアイテムを選んでいるのかを参考にしたり、ユーザ同士がソーシャルに繋がります。ユーザは楽しみながら、店員やメルマガなどのブランドからのお勧めとは違った角度から今まで知らなかった商品を手にする機会が増え、最終的には購入頻度が高くなるという好循環が生まれるわけです。

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O2O事例のまとめと注意点

ユナイテッドアローズでは、実店舗だけ利用する顧客に比べ、ECと実店舗を併用する顧客は平均購入単価が2.2倍もあるそうです。このように、オンラインとオフラインを上手に循環させる販促テクニックは今後、大きく売上を獲得できるでしょう。

このO2O事例で一番重要なのは「スタイルシェア」が顧客のブランド体験を向上させ、他社と差別化をはかるサービスだということです。ここをおさえれば、予算の少ない中小ECサイトでも、O2O施策で大きな成果をあげられるはずです。本記事はアパレル業界だけでなく多くの業種にも活用できますので、ぜひこの3つのポイントを活用してO20販促にチャレンジしてください。ECサイトを運営し、更に売り上げを拡大したい店舗にとっては必須の販促テクニックかもしれません。


参考資料
経済産業省 平成23年度電子商取引に関する市場調査