ECサイトにおいて、キャッチコピーは売上アップのためにとても重要です。ECサイトで売上をあげるためには、集客力のアップばかりに目が行きがちですよね。しかし、商品名や商品の説明文のキャッチコピーを変える事で売上アップに繋げる事も、実は充分可能な事をご存知でしょうか?「でもキャッチコピーって時間かけて作る割にはいいのが思いつかないし、そもそもキャッチコピーの作り方がわからない。。。」と思う方も多いと思いかもしれません。
そこで本日はECサイトにおける、「購買意欲をかきたてるキャッチコピー」が、たった3ステップで手間なく作れる方法を、事例を交えてご紹介したいと思います。
例えば、みなさんが以下の商品をECサイトで売ると決まった時、以下のどのキャッチコピーが正しいと思いますか?
●商品概要
・商品:みかん | |
・価格:1980円 | |
・画像:右記参照 | |
・商品内容:3キロ、和歌山産、送料無料、とても甘い |
A 甘くておいしい!和歌山県産みかん3キロ
B みかん3キロなんと送料無料!
C 送料無料!とても甘い和歌山県産みかん3キロがお買い得
正解は・・・・
ありません!実はどれもベストなキャッチコピーではないのです。商品の内容がよくわかって良いではないか、というお声もあるかと思います。たしかに上記A~Cのキャッチコピーは悪くはないと思いますが、「もっと良いキャッチコピーにできる」余地がたくさんあるのです。
それではいったいどのような方法でキャッチコピーを作るのがベストなのでしょうか?一緒に考えてみましょう。
■キャッチコピーを作成するときの3大要素
ECサイトにおいて、商品のキャッチコピーを作成するときは、必ず以下の3つの情報を頭の中で整理する事が重要です。ゴールイメージは、作成したキャッチコピーに以下の要素が必ず盛り込まれている事です。
①商品を誰に伝えるのか【ターゲット】
②商品の何を伝えるのか【アピールポイント】
③商品をどのように伝えるのか【表現力】
では冒頭の3つのキャッチコピーをもう一回見なおしてみましょう。
・甘くておいしい!和歌山県産みかん3キロ
・みかん3キロなんと送料無料!
・送料無料!とても甘い和歌山県産みかん3キロがお買い得
そう、冒頭のキャッチコピーには、商品のアピールポイントである②しか記載できていなかった事になります。ターゲットが不明確で、表現力もまだまだ磨けます。
ではここからが本題です。①~③をキャッチコピー化するときのポイントを、細かく見て行きましょう。
■わかりやすい!キャッチコピー3大要素の作成ポイント
★STEP1【誰に伝えるか】
ECサイト運営に限らず、商品を販売する際はターゲットを明確化する事はとても大切です。極端な話を言うと、女性用化粧品を男性に宣伝しても意味がないですよね。ターゲットを明確にして、そのターゲットに向けたキャッチコピーを作る事が大切なのです。
まず、以下のポイントでターゲット像を描きましょう
①男性or女性
②年齢層(20代、30代など)
③職業(主婦、サラリーマン、学生、)
④その他(家族構成、住まい、年収等)
①~④を埋められたら、次にイメージを描いたターゲットがどんなシチュエーションで、その商品を利用するかを考えてみましょう。今回のみかんの例で言うと
「小学生の子供が1人いる40代の女性で会社勤めもしている方が、年末年始に家族でこたつを囲んで食べている」
などのイメージを作ります。これでターゲットと、かつ商品の利用シチュエーションが見えました。
ポイントは、「より具体的な利用イメージ」まで想像する事です。また、ターゲットの明確化は、後の「何を伝えるか」を考えるにあたっても必要な要素となるため、ターゲットが不明確なままキャッチコピーを作成する事はお勧めできません。
★STEP2【何を伝えるか】
次に、顧客に対して何を伝えるかについては、商品の宣伝部分になりますので、これも非常に大切です。キャッチコピー作成時になかなか体系的に整理できないというお声を聞きますが、大きくは次の二項目に大別できます。
①商品の価格を下げる
当たり前ですが商品価格が安いという事をいかに伝えられるかが重要です。
例としては次の3パターンに分けられます。
a.【比較】例)19,800円⇒3,200円!/ SALE! 72%OFF!
b.【満足】例)10キロ入って1,980円!
c.【強調】例)激安!980円Tシャツ / 2,000円ポッキリ福袋
②商品の価値を上げる
こちらが①よりも表現の仕方が難しいと思いますが、以下のように3つに大別してあげると、頭の中が整理できます。
a,商品の特徴を伝える
ⅰ:商品の主体的特徴を伝える
ⅱ:商品の相対的特徴を伝える
b.買う人に喜びをイメージしてもらう
上記のそれぞれの概要と事例は以下の様になります。
a,商品の特徴を伝える
ⅰ:商品の主体的特徴を伝える
⇒商品が元々持っているストーリーを伝える
例)・ 本場!九州の馬刺し
・ 純銀本物!シルバーアクセ、高級プラチナ加工
・ 限定5個!幻のシュークリーム
ⅱ:商品の相対的特徴を伝える
⇒商品を利用する人によって生み出されたストーリを伝える
例)・ 1000着完売ダウンジャケットが送料無料!
・ 行列ができるお店の海鮮丼
・ ランキング常連☆ お取り寄せスイーツ
b.買う人に喜びをイメージしてもらう【こちらが重要です!】
⇒ターゲットがその商品を買うことで得られる幸せをイメージしてもらう
例)・ 家族みんなが笑顔になった
・ 足が細く見えスタイルアップに・・・
以上が「何を伝えるのか」の作成ポイントになります。
よくありがちなのは、a.商品の特徴だけを伝えようとしすぎるキャッチコピーです。それだと宣伝だけのキャッチコピーになり、魅力的な商品には見えないのです。最も重要なのは、商品の特徴をお伝えしつつ、「買い手の購入後の幸せ」をイメージしてもらうキャッチコピーも盛り込む事です。
また、上記のような「買い手の喜びをイメージしてもらうキャッチコピー」を作るには、
冒頭でターゲットが明確化できているからこそ出来るものです。ここでもターゲットの明確化がいかに重要かわかると思います。
★STEP3【どのように伝えるのか】
「誰に」「何を」伝えるかが決まったら、その伝え方を工夫してみましょう。その方法は2つあります。
a.強調化
b.具体化
それぞれの概要と事例は以下の様になります。
a.強調化
⇒言葉を単純に強くする
例)・ 安い!特大ボタンエビ⇒業界最安値!特大ボタンエビ
・ 売れてます、プラチナダイヤ⇒激売れ!プラチナダイヤ
・【人気】高級ロング財布⇒リクエスト殺到!高級ロング財布
b.具体化
⇒数字、固有名詞、擬態語などを活用し、リアルに伝える
例)・みかんが激安!+送料無料⇒みかんが50%OFF!+送料無料
・本場の讃岐うどん⇒本場香川からのさぬきうどん
・食感抜群!関西風お好み焼き⇒ふわとろ!関西風お好み焼き
以上が「どのように伝えるのか」のポイント部分となります。
STEP1~3までのフローを簡単にまとめますと以下のようになります。
STEP1:商品を「誰に伝えるのか」と、利用シチュエーションを想定する
STEP2:商品の「何を伝えるのか」を決定する
STEP3:STEP1~2で作成したキャッチコピーを1つにまとめ、伝え方を工夫する
よくある失敗パターンは3を飛ばしてしまうことです。どのように伝えるかを修正するだけでも、飛躍的に魅力あるキャッチコピーに変える事が可能ですので、作成時には決して手を抜けない部分です。
■まとめ
ここで改めてキャッチコピーを考えてみましょう。
冒頭でご紹介したみかんを、今回の方法で新しくキャッチコピーを作ってみると以下のようなものができあがりました。
<元のキャッチコピー>
A 甘くておいしい!和歌山県産みかん3キロ
B みかん3キロなんと送料無料!
C 送料無料!とても甘い和歌山県産みかん3キロがお買い得
<新しいキャッチコピー>
・【今ダケ送料無料】お子様もニッコリの濃厚な甘み☆本場紀州和歌山のみかん3kg1,980円
同じ商品でも全く美味しさが違って感じるキャッチコピーに生まれ変わったのではないでしょうか。
キャッチコピーの魅力で差が出てくるのは、やはり「幸せのイメージ」を提供する部分です(今回の事例で言う「お子様もニッコリの濃厚な甘み」の部分)。ターゲットをしっかり選定し、そのターゲットが商品を購入した際に得られる幸せをイメージして、キャッチコピーを作成しましょう。
また、例えば携帯サイトであれば絵文字を活用して見栄えを良くする等の方法も考えられます。
ECサイトにおいてはデバイスごとの対策もする事が必要になります。
ECサイトにおいて売上を上げるためには、集客に目を向けがちになりますが、キャッチコピー1つを変えるだけで、購入率(購入転換率)もアップすると言われています。ぜひ、キャッチコピーの作成時にご参考頂ければと思います。キャッチコピーをキレイに作ることができたら、次は顧客サービスや物流など、キャッチコピーとは違うECサイトの運営方法に目を向けていきましょう。
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