ネットショップ運営には「アクセス解析」という作業が欠かせない。アクセス解析とは、専用のソフトウェアを活用してWebサイトの顧客行動を分析、「訪問者の数」や「人気商品はどれか」などの具体的な数値データを導き出し、サイト改善に反映する事だ。

 

アクセス解析ソフトウェアの例

Google Analytics(http://www.google.co.jp/intl/ja/analytics/

SiteCatalyst(http://www.sitecatalyst.jp/

 

このアクセス解析は非常に大事な業務だが、多くの会社はアクセス解析を数字分析だと思い込んでいる。しかしこれは大きな間違いだ。アクセス解析とは、数字を通じて、顧客の行動を把握する事であり(これを顧客インサイトと呼ぶ)、スマートフォンが普及した今こそ、重要性を増している業務なのである。

 

そこで今回は、スマートフォン時代のアクセス解析をどう組み立てるべきかを、考えてみたい。

 

従来のアクセス解析とは

いままでのアクセス解析戦略といえば、Webサイトの改善のアイディアを得るためのものだった。例えば、以下の様な項目を分析するのだ。

 

1)どこから、どのくらいの人が来ているのか

 「Yahoo!(http://www.yahoo.co.jp/)」や「Google(http://www.google.co.jp/)」での検索をきっかけに来店してれば、リスティング広告などを出稿することでより一層の送客を期待できる。他にも、海外からのアクセスが多ければ、外国語コンテンツを用意するのも効果的だろう。

 

2)どのページがよく見られているのか

 閲覧数(ページビュー)が多いコンテンツがあれば、例えば、関連する商品のキャンペーンなどを企画するのも面白い。反対に、閲覧されていないコンテンツは、内容の見直しや新しいものに変更するきっかけにもなる。

 

3)顧客のアクセス環境はPCか携帯か

 PCとスマートフォン(携帯)など、どのデバイスを意識するかでコンテンツの見せ方も変わってくる。例えば、PCのアクセスが多ければ、商品説明を充実させて一度に把握できる情報量を増やす。反対に、スマートフォンを意識すれば、写真を中心に直感的に訴求するなどの工夫が考えられる。

 

今後のアクセス解析とは

顧客がスマートフォンを持ち歩くようになった今、アクセス解析はWEBにのみ限定されない。むしろ、アクセス解析は、オフライン、実店舗に展開する事にこそ価値が出てくる。

 

アクセス解析をオフラインに展開する上で、考えるべきポイントは、次の2つだ。

 

1 顧客の行動を理解する

あなたの顧客は、商品をECサイトで買うのだろうか?店舗で買うのだろうか?もし、あなたの顧客がお店で商品を手にとって選びたいと考えているとしたら、ECサイトで購入させる事はゴールではない。ウェブサイトで商品情報を提供し、実店舗に誘導する事がゴールになるだろう。例えば、スマートフォン(携帯)からのアクセスが多ければ、帰宅の時間帯に、タイムセールなどの販促メールを送ることで、実店舗への来店を促してはどうだろうか。

 

2 ウェブとリアルを融合した組織を作る

EC担当者の多くは、リアルとの連携の重要性を理解している。しかし、組織の壁があって、リアル連携が出来ないという話を良く聞く。EC部門と実店舗部門が別の組織に分かれている、責任者同士の連携が無い、ECの売上が伸びると、実店舗の売上を奪われたと感じるなどなど、枚挙にいとまがない。

 

これは大きな機会損失を生み出している。ECサイトでの購入に至らなかったとしても、その顧客を実店舗に誘導できれば新たな機会創出になるのだ。では、どうやってウェブとリアルを連携させるのか?例えば、世界最大の小売りであるウォルマートでは、実店舗の責任者をEC部門の責任者に任命している。このようにECと実店舗の人事交流を行い、組織を融合させて行く事は有効な施策となる。

 

まとめ

ウェブマーケティングにおいて、もはやアクセス解析は不可欠だ。しかし今後は、O2Oの概念から、そのアクセス解析データをオフラインでも活用していくことが必要になるだろう。アクセス解析はもはや「数字分析」ではない。むしろ、顧客動向を理解する事が重要だ。また実際にリアル連携を行う上では、組織の壁を取り払っていく事が大きな課題となるだろう。