ECサイトを訪れる消費者が、どこに満足しているのか、あるいはどこに不満を持っているのかがわかれば、サイト改善に役立てることができる。アクセス解析でもある程度はわかるが、より直接的に顧客の声を把握するために、アンケートという手法も有効だ。

 

そこで今回は、オンラインのサービスを例に消費者へのアンケートの取り方について考えてみよう。

 

アンケートで顧客の声を把握する

アンケートによって顧客の声を聴くことで、オンラインビジネスに必要な以下の目的を果たせる。

 

  1.顧客属性をつかむ

  2.購入の決め手をつかむ

  3.潜在ニーズをつかむ

  4.顧客名簿をつくる

  5.顧客とECサイトの方向性をあわせる

 

 実施の際には、この中の1-2点を組み合わせるのが一般的だが、回数を重ねるに比例して集計コストなども増えていく。従来の紙や電話でのアンケートは自由度が高いのが魅力だが、回答者の手間も無視できない。そこで、最近ではオンラインで利用できるSaaS(ASP)型のアンケートサービスが増えてきている。必要な時にだけ利用できるためコストも最小限におさえることができる。

 

 例えば、WEB CASアンケートASP(http://www.webcas.jp/formulator/)を利用して、ECサイト会員を対象とした「購入の決め手をつかむ」アンケートを実施するとしよう。使用する項目は「メールアドレス」や「名前」などのデフォルト項目の他、「サービスがよいから、安かったから、他では買えないから」などの選択肢から選択する項目、「今後の要望」などのように自由に入力できる項目などを設定してもよいだろう。全ての操作がWebブラウザで行えるため、特殊なソフトをインストールする必要がないのも有難い。必要なものを設定していくだけですぐに使用できる。

 

オンラインサービスであることの利点とは

その他、入力項目の一部を修正するだけで過去に使用したアンケートフォームの再利用も可能なので、同様のアンケートを短期間で実施する場合には、時間と労力を節約できる。また、パソコンでもスマートフォン(携帯)のどちらからでも、アンケートに回答することが可能だ。

 

回答データは、サービス側でリアルタイムに蓄積されていくため、回答件数や項目単位の回答内容もすぐに確認できる。CSV形式データでのダウンロードも可能なので、自分でカスタマイズしてデータを分析することにも活用できる。

 

類似サービスには、SPIRAL(http://www.pi-pe.co.jp/spiral-series/)、Survey Monkey(http://jp.surveymonkey.com/) などもあるので、比較検討してみるのもよいだろう。

 

企業の活用事例

Survey Monkeyでは、無印良品が行った消費者アンケートの実例を紹介している。商品開発のためのアイディアを募集した他、Facebookのファン数5万人記念などでキャンペーン応募などにも活用している。実際の質問の例などもあり、参考になるので、是非チェックして欲しい。


『良品計画におけるSurveyMonkey活用事例』

http://www.slideshare.net/jpsurveymonkey/surveymonkey-12002359

 

 

まとめ

アンケートは「顧客の声」を直接聞くことができ、綿密に分析すれば潜在的なニーズの掘り起こしにもつながる。それだけに一度で終わらせずに、出た結果の良し悪しも踏まえつつ、市場の変化に機敏に反応しながら短いスパンで効果検証を積み重ねていきたい。

 

そのためにも、安価で使い勝手のよいオンラインのアンケートサービスを活用したいところである。