米国では、Facebookよりもオウンドメディア(≒コンテンツマーケティング)に予算投資をする企業が増えている。最近では、コカコーラが自社サイトを刷新して、メディア化したことが話題を呼んだ。(参考:「コカコーラがソーシャルメディアでNo.1ブランドになった理由」)。日本でも、伊勢丹のFashion Hadline土屋鞄のように、自社メディアを充実させることでサイトへの集客を行なっている企業が増えてきている。

 

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オウンドメディアとは、企業やブランドが自ら情報発信し、運営するメディアのことを言う。オウンドメディアの読者は、見込み客である。つまり、将来、顧客になる可能性のある消費者だ。そのため、オウンドメディアは顧客との信頼関係を構築しながら、見込み客を顧客に育てるためのツールとも言える。今回は、そのオウンドメィアを成功させるための6つのポイントを見ていこう。

 

1. 顧客支援を徹底する

オウンドメディアの目的は、見込み客を顧客に育てることだ。間違っても「広告」と考えてはいけない。読者との信頼関係を作り上げていくためには、読者が抱える不安や悩みを取り除くための最適な情報を、時間をかけて提供することに注力する必要がある。

 

2. 読者のために記事を書く

オウンドメディアでは、徹底した読者目線が必要だ。自分たち目線の書きたい記事(=広告)だけを書くのではなく、読者が必要としている記事を提供しなければならない。読者のニーズを知るためには、様々なサイトを分析するとよい。

 

3. 読者との丁寧なコミュニケーションを図る

読者からの質問には、明瞭に応えなければならない。質問の回答次第では、読者を不安にさせ、疎遠にしてしまう原因になる。読者から問い合わせがあった場合は、時間をかけて丁寧にコミュニケーションをはかるよう心がけてほしい。

 

4. リファレンス(参考情報)を載せる

読者は、その情報が怪しいと思えば、すぐに検索して信憑性を確かめることが可能だ。一度でも記事の内容に不信を抱くと、二度と読者は戻ってこないだろう。記事の信頼性を高めるためにも、リファレンスを載せることは重要だ。

 

5. 情報発信者という認識を持つ

メディアが本業ではないということへの甘えを作らず、情報発信者であるという認識を持ち、運用することが大切だ。クオリティの高いメディアであればあるほど、熱狂的なファンは増加する。いくつかの雑誌の、レイアウト、配色、内容等を参考にし、読者が楽しくなるような媒体になるよう作り上げる必要がある。

 

6. ソーシャルメディアを活用する

コンテンツを広く拡散させるためには、SNSの活用が最も有効だ。また、SNSを単なる情報拡散ツールとしてだけでなく、顧客情報や動向を把握し、コンテンツ改善につなげるマーケティング・ツールとしても活用すべきである。gigyaなどを使うことで、SNS活用はより簡単になる。

 

まとめ

 

オウンドメディアを使ったコンテンツマーケティングの実施は、長期的な視点での顧客開拓に、非常に有効である。EC分野でも、独自コンテンツの配信は、他社との差別化を助ける効果的な手法だ。日本でもオウンドメディアを開始する企業は、間違いなく増加するだろう。競争が激化する前に、オウンドメディアやコンテンツマーケティングの開始を検討してはどうだろうか。