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Polyvoreは、2007年にサービス開始されてから毎月2000万人以上が訪れるまで成長した、今、大注目のファッションコマースだ。同社をはじめ、最近の急成長するファッションコマースには、共通した成功の法則がある。今回は、Polyvoreの事例を通して、これからのECに最も必要な要素を紹介しよう。

 

ファッションコーディネートを楽しむPolyvore

 

Polyvoreは、多数のファッションアイテムから、ユーザーが好みのアイテムを選択し、「セット」と呼ばれるコーディネートページを作成、公開できるサービスだ。他のユーザーは「セット」の作成者をフォローでき、気に入ったアイテムを購入することもできる。限られたアイテムから、いかに流行を取り入れた自分らしいコーディネートを作り上げるか、というゲーミフィケーション的作りが多くの女性ユーザーを夢中にさせている。

 

複数のファッションアイテムを同時にレコメンド

 

最大の特徴は、ソーシャルコマース機能を使って「セット」の画像をシェアすることで、1つの商品だけでなく、画像にある複数の商品を同時にレコメンドすることができる点だ。「セット」は毎月10億回閲覧されており、そのうち43%がソーシャルメディア経由である。Polyvoreでは、高いクリック率で、アフィリエイトの売り上げを急激に伸ばしている。

 

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「美しい画像×ソーシャルコマース」が成功の鍵

 

Polyvoreは、ソーシャルコマース機能で画像を拡散し、それをフックにトラフィック数を増やしている。SNSでは、画像の美しさがシェアまたはクリックされるかどうかの決め手になる。つまり、美しい画像とソーシャルコマースがPolyvoreの成功の鍵となっているのだ。

 

最近のEC運営者は、テキストの最適化よりも画像の最適化に多くの労力を傾けるようになっている。以前、ブログで紹介したMaterial WrldMonogramも画像に力を入れるサイトだ。今後のECは、「ソーシャルコマース×美しい画像」が最も必要とされる要素だと言える。

 

日本版PolyvoreのiQON

 

日本でもiQONという、コーディネートを作成、発信できるソーシャルコマースがある。機能がほぼ同じことから日本版Polyvoreと言われている。PCよりもモバイルユーザーが多く、20代の女性に圧倒的な人気を得ている。Polyvoreも同様にモバイルアプリを提供しているが、日本語対応されていないため、日本ではiQONの勢いに押されている。

  

まとめ

ユーザーのテキスト離れが進んでいる今、ECサイトにおける画像の最適化は必要不可欠な作業である。画像編集ソフトやサービスは、多数出ている。有料だが王道のAdobe Photoshop、オープンソースのGIMP、GoogleのフリーサービスPicasa、Windowsのみ対応のPaint.NETPixlrなど、これらのサービスを使うと簡単に画像のクオリティーを上げることができる。ぜひ自社のECサイトの画像を一度見直してほしい。