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通信技術の発達と、iPhoneやAndroidなどのスマートフォン(※以降スマホ)の普及により、人々のインターネットの閲覧時間は増加の一途にあります。

 

このように日本人の情報行動がスマホ中心のものへと変化することに比例して、スマホにおけるECの市場規模も成長を続けています。

しかし、その利用者層は一体どのような人々なのでしょうか?女性が多いのか、男性が多いのか?どのような分野のECで活発なのか?

今回はECサイト運営のマーケティングの上では欠かせない、スマホでのEC利用率や利用動向を見ていきたいと思います。

スマホの普及率

スマホでのECの利用率を見る前に、まずスマホの普及率を見てみましょう。

 

博報堂DYグループ・スマートデバイス・ビジネスセンターが、2014年1月20日に発表した「全国スマートフォンユーザー1000人定期調査」の分析結果によると、2013年11月時点の全国でのスマホ普及率は55.2%と、約2人に1人は持っている状態だと判明しました。

次に男女と年代別での保有率の違いを見ると、女性は58.9%と、男性の50.1%に対し10%近くも女性の方がスマホを所有していることが分かりました。また、年代別の違いをみると、「15~19歳」が87.3%でトップに、次いで「20~29歳」が82.0%、「30~39歳」が64.0%となっています。

 

やはり若年層のスマホ普及率が高いようです。

スマホECユーザーの利用率について

上記の普及率を踏まえて、平成24年度版の総務省の情報通信白書を見てみましょう。

デバイス別のEC利用率

電子商取引を中心とする利用動向について品目別に見ると、全般的にスマートフォン利用が従来型の携帯電話利用を大きく上回るという状況が判明しました。

また、自宅パソコン利用と比較すると、商品等の購入には差があるのですが、デジタルコンテンツ購入では差が縮小していました。

 

そして、家庭外でのインターネット購入の上限金額について、EC利用経験者の平均をみると、スマホ利用の方が従来型の携帯電話利用より2,400円、率にして約18%上回っていました。

このように、スマホの普及は、電子商取引利用を促進する可能性があります。

男女別のEC利用率

また、昨年10月22日に矢野経済研究所が発表した「スマホを利用した国内EC市場調査の結果」によると、消費者側でみると、スマホ経由でのEC利用経験の比率が最も高く顕著だったのは、「20代女性」で74.0%という結果でした。それ以降には、「10代女性」の55.0%、「30代男性」と「30代女性」の50.0%が続いています。

 

そして「20代女性」のスマホEC利用経験を分野別に見ると(複数回答)、「物品系」が60.0%、次いで「サービス(非デジタル系)」が30.0%、「サービス(デジタル系)」が28.0%と、「物品系」ECにおける利用が多かったようです。

また、女性はどの年代も「物品系」ECがその他の分野と比較しても利用率が高いことが伺えます。

 

確かに考えてみれば、スマホでのECアプリでもZOZOTOWNやZARA、H&Mなどの女性向けのアパレル系アプリが非常に人気となっていますね。

「来店するとポイントやクーポンが貰えるアプリ」や「ファッションスナップが見られるアプリ」、「そのブランドでのファッションコーディネートが見られるアプリ」など、同じアパレル系アプリだけでも様々な種類があり、多様なニーズに応えています。

 

女性の身近な事象に絞り込んだアプリは、スマホでのECサイト利用率を高める訴求力を持っているのかも知れません。

情報感度の高い、若い女性向けのアプリもますます増えることが容易に予測されます。

おわりに

今回見てきたように、スマホのECの利用率は女性の割合が特に高いことが伺えました。これからはパイの奪い合いがますます熾烈なものになりそうです。

また、Amazonや楽天などの大手ECサイトもスマホ用のアプリをより洗練させ、利用者の拡大を狙っています。

 

今後更なる運営拡大を考えていくのであれば、スマホに目を向ける必要性が大いにあります。