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海外には、日本国内と比べて目覚ましい成長を遂げるアメリカや中国などのEC市場があります。それらの市場に早期参入し新たな市場を開拓するべく、海外進出を考えているEC運営者の方もいるでしょう。

 

しかし、注意したいのが肝心のECサイト構築です。海外向けのECサイトは、国や地域による事情が存在するので、日本国内とサイトと同じ仕様では受け入れてもらえない場合があります。

 

では、どのような点に注意すれば良いのでしょうか?本記事では海外向けECサイトの構築の際に気をつけるべきポイントを説明していきたいと思います。

 

2.海外向けECサイトに求められる5つのポイント

海外向けのECサイトを構築する際には様々な留意点がありますが、今回はその中でも重要な、以下の5つのポイントを分かりやすく説明していきたいと思います。

 

2-1.グローバル化に対応した決済

まず、海外向けのECサイトを作る上で無視出来ないのが決済方法でしょう。

 

世界の様々な国に向けたECサイトを構築するには、多通貨間で使用可能な決済方法と、現地消費者が使いやすい決済方法の準備が必要です。そのサービスの代表的なものでは、価格競争力のある世界最大手のオンライン決済サービス、PayPalがあります。

 

eBayという有名海外オークションサイトがありますが、その子会社が運営しているので、信頼性は充分です。PayPalは、海外向けの大手ECサイトでも導入されており、国際間の料金決済に完全対応しています。また、英語・スペイン語・中国語などの世界での使用頻度の高い5つの言語に対応しているため、海外向けのECサイト構築においては欠かせないサービスと言えるでしょう。

 

2-2.信頼出来る海外物流サービス

決済手段と同じくらい大事なのが、物流です。2011年消費者庁の調査では、海外向けのECトラブルの44%が配送関連というデータもあります。

 

国内と異なる物流環境で、遠く離れた国へ確実に商品を送り届けるには、物流業者はしっかり選びましょう。国内には、ヤマト運輸や日本郵便のEMS(国際スピード郵便)など、商品追跡サービスや損害賠償制度の充実した物流パートナーが存在します。運賃相場と梱包材など、細かい点にも注意しつつ、自分に合ったパートナーを選びましょう。

 

また、海外では郵便番号が無かったり、住所が非常に長いなど、住所の仕様が日本と異なる場合があります。海外の住所形式に対応出来る顧客管理システムなど、国内と異なる物流管理体制を念頭に置いたECサイト構築を目指しましょう!

 

2-3.海外向けECサイトに適したサーバ

日本国内のサーバを利用している海外向けECサイトの場合だと、国外からアクセスした際につながりにくいという事態も起こり得ます。

 

海外の顧客の快適さと安全性を確保するために、クラウドサービスへ移行するなど、海外向けに適したサーバ環境の確保が必要になります。

 

2-4. 優れた翻訳サービス

ECサイトによっては何百、何千という商品が随時追加され、それぞれの商品の説明を市場に向けてタイムリーに翻訳しなくてはなりません。

 

これに対応できる柔軟で迅速な翻訳サービスがECサイトのグローバル化時には求められます

正確性、即時性などの面で質の高い翻訳ソフトを導入し、迅速に対応出来る体制を整えましょう。

 

2-5.多言語に対応できるECサイト

外国語と日本語で、ECサイトを複数作成するよりも、同一のURLでサイトの言語を切り替えることができれば、企業と顧客の双方にとって大きなメリットをもたらします。

 

言語だけでなく、タイムゾーンや通貨、日付の形式などを地域ごとに異なる設定にしなければなりませんが、海外の顧客の満足度を高めるという目的のためにも、それだけの手間をかける価値は充分にあります。

 

3.まとめ

今回は海外向けのECサイトの構築の際に気をつけるべきことを、5つのポイントを中心にお話ししました。

 

販路拡大や新規市場を開拓し、企業の発展と更なる利益を目指すためにも、海外向けのECサイトを構築してみてはいかがでしょうか?また、海外に目を向けるなら下記の資料も併せてご覧ください!

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アメリカや中国のEC市場も非常に活発な今、日本市場よりも魅力的だと思える海外進出を考えているEC運営者の方もいるかと思います。しかし、いきなり海外進出と言われてもピンと来ないでしょうし、どのようにしてやっていけばいいのかも分からないことばかりです。

 

そこで今回は日本企業の海外進出の事例を読み解き、ECが海外進出するためには何が必要なのか、そのヒントを探ってみましょう。

 

1. 日本企業の海外進出の推移

日本企業の全世界における海外進出は2011年で1017件と、ピークだった2004年の1048件とほぼ並び、海外進出の勢いは復活しつつあります。近年の特徴としては、進出先の分散が進んでいることです。

 

新規進出先の国別ランキングにおいては、未だに中国が頂点に君臨しているものの、以前よりも中国一辺倒ではなくなっており、インドネシアに端を発するASEAN諸国が増加傾向にあります。自動車の急激な需要増などによって、製造業や加工業の進出が進んでいるのです。

 

2. 日本企業の海外進出の成功例

では、日本企業の海外進出の成功事例を見てみましょう。大塚製薬のインドネシア子会社「アメルタインダ大塚(AIO)」は海外進出し始めた当時は1億本にも及ばなかったポカリスエットの販売本数を4.5億本に伸ばし、成功をおさめています。

 

進出当初は通用しなかった日本式のセールス方法を変えたのです。イスラム教徒の多いインドネシア国民に、断食明けにポカリスエットを提供し、水分補給には最適である、と広く認知させたのです。

 

その結果、商品は定着し、売り上げ本数も4.5億本にのぼるようになりました。現地の文化・宗教事情を考慮し、うまく商品PRを行った結果、成功したのです。

 

3. 日本企業の海外進出の失敗例

次に失敗事例を見てみましょう。

 

大手通信業者のNTTドコモはiモードで世界進出を狙って実際に海外進出は果たしましたが、あえなく失敗に終わりました。

 

なぜ失敗したのか?それは日本国内でのマーケティングをそのまま海外に適用したからです。日本で求められているサービスと海外で求められているサービスは違いがありました。日本企業の作る携帯電話端末は高性能・多機能で便利なものでしたが、外国人には不要な付加機能が多すぎたのです。

 

海外進出先の市場調査不足による日本企業の販売戦略の行き違いが起きたわけです。

 

4. 海外進出のための課題

これまで日本企業の海外進出の事例を見てきたように、海外マーケットへの進出には、解決しなくてはならない色々な問題があります。

 

例を挙げると、進出前の市場調査や、進出形態の決定、オフィスの選定や現地従業員の採用など、どれも独力で達成するのはなかなか困難な要素です。さらに、進出先の認可制度をクリアするには、現地政府とのパイプも必要になってきます。

 

そこで重要になってくるのが、現地で実績のある、信頼できるパートナーを見つけることです。新規事業を立ち上げるためには、現地の人間と対等に渡り合わなければならないので、基礎的な日常会話が出来るくらいの言語能力が無いとコミュニケーション面で苦労するでしょうし、慣習の違いによるトラブルや、詐欺などのリスクも起こりえます。

 


そういった問題点を軽減してくれるのが、折衝役のビジネスパートナーです。日本企業の海外進出には、やはり欠かせない存在ですね。

 

おわりに

今回は日本企業の海外進出の事例を様々な角度から見てきました。

 

その成功事例だけでなく、失敗事例からのほうが学ぶことは多いはずです。何も考えずに海外進出するのではなく、目の前にある一つ一つの段階をどのようにクリアしていくのかを、慎重に検討しなければなりません。

Mobile Payments Vs. Moblile POS Payments Race Is On.
今年に入ってJack Dorsey率いるモバイル決済のSquareが、満を持して日本上陸。迎え撃つ楽天、Paypal here、Coineyと個性溢れるプレイヤーが出揃い、何かと話題のモバイル決済ですが、実はそれ以上に熱いと言われているのがモバイルPOS(以下、mPOS)市場なのです。

特に米国では今年だけで複数ベンチャーが資金調達するなど注目を集めています。注目の米国mPOSベンチャーたちを紹介しましょう。

※モバイルPOSとは、大型で高額な従来の専用POS端末に代わりタブレット端末を利用したPOSサービス

■米国のモバイルPOSベンチャー

A.Shopkeep

ShopKeep that is cloud-based iPad POS has over 7,000 merchants in US. 

ニューヨーク拠点のmPosベンチャー企業。クラウドベースのiPad POSで、ハードとソフトの両面でカスタマイズできる。

決済機能は、現金、カードに加えPaypalやLevelUpにも対応している。また在庫管理の仕組みでは、生ものの発注・管理もできる。在庫管理の仕組みや従業員の管理機能も要している。2012年に$2.2Mを調達


B.E La Carte

Customised tablet for restaurants E La Carte raised 13.5M from Intel Capital and others.

2009年にMITエンジニアチームにより設立。レストランの客席に独自の端末を置くことでセルフオーダーが可能。また端末にカード読取り機能も付いているため決済までセフルでできてしまうのが特徴である。2013年の6月に$13.5Mを調達

C.Revel Systems 

Lisa Falzone is the CEO and co-founder of Revel Systems, who is one of female entrepreneurs you should know. 

2010年設立。iPadベースのPOSシステムを提供。在庫管理の仕組みなどマーチャントサポートに強み。米国内で急速に加盟店を増やしており、2013年6月に$10Mを調達

D.Swipely

2009年設立。スモールビジネス向けに決済、分析、マーケティングなどを安価に提供するモバイルPOS。2013年5月にシリーズBとして$12Mを調達、また同年Forbesが選ぶ America’s Most Promising Companies 100に選出された。

E.Tabbedout

2009年設立。バーやレストランがメインのモバイルPOSで、顧客管理やクーポン配布などマーケティング施策が豊富なのが特徴である。

F.Leaf

マサチューセッツ州ケンブリッジに本社。2011年設立。レストランをターゲットにしたモバイルPOSで割り勘計算がすぐにできるのが特徴。また
テーブルの混雑状況や待ち時間を教えてくれるサービスもある

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G.Square

ご存知ジャックドーシー率いる世界最大のモバイルペイメント事業者。スマホの付けるカードリーダーが有名だが、SquareレジスターというモバイルPOSにも注力している

 

H.Intuit

1983年設立のシステム開発事業者。NASDAQ上場。GoPaymentというmPOSと会計ソフトのQuickBooksを提供。mPOSの世界でSquareと熾烈な加盟店獲得競争を繰り広げてきた


ちなみに、
IntuitとSquareは、モバイルPOSの世界で強烈なライバル関係にあったが、2013年9月に協業を発表。QuickBooksを広めたいIntuitとSquare Registerを含めスモールビジネスに総合的なサービスを提供したいSquareの思惑が一致し、両社で加盟店獲得を目指すことに。


参考:日本のmPOSプレイヤー一覧

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おわりに

今回は様々なモバイルPOSベンチャーを紹介しました。

決済関係の海外動向を追いかけることで、これがEC運営のヒントになれば幸いです。

 


Bitcoin(ビットコイン)バブル崩壊の足音が聞こえてますか?

Is that the sound of the bitcoin bubble popping?

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Bitcoin(ビットコイン)は、実態のある通貨なのか?それとも投機的対象なのか? 最近の状況が続くなら、どちらの答えも正しくないのかもしれない。 12月4日にbitcoinの価格は$1,200から30%下落し、$870をつけた。これは中国人民銀行が金融機関にBitcoin(ビットコイン)の取引を禁止すると、発表したのが原因である。

French central bank warns over bitcoion risks.

Greenspan told bitcoins are a “a bubble”.

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フランス銀行は5日に、bitcoinには背景に何の価値も保証もない通貨であり、非常に投機的で危険であると警告している。 また、前FRB議長のグリーンスパンも、「bitcoinは本来的な価値のない通貨であり、”Bitcoins are a bubble"である」と述べている。彼は、数年前のアメリカ住宅バブルをバブルではないと言い張った人物である。 中国とフランスの財政当局は、Bitcoin(ビットコイン)によるマネーロンダリングを防ぐ方策を講じることが求められるようになると述べた。


The Chinese and the French financial authorities also called for enforcing money laundering laws as they apply to bitcoins.

How many tulips can you buy with bitcoin?

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Bitcoin(ビットコイン)ウォッチャーの中には、17世紀オランダのチューリップバブルと比較する動きもあるが、これはフェアーではない。 なぜなら、チューリップは、部屋を明るくしてくれるというそれ自体の価値を与えてくれるのに対して、誰もBitcoin(ビットコイン)からは、それ自体が持っている価値を受けることはできないのだから。

 

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ネットショップは物理的な距離の制約を受けません。さらに言葉の壁さえ乗り越えられれば、世界中のあらゆる国を相手にビジネスができます。反面、国内の商売にはない制約もあります。ここでは海外を相手にネットショップを経営するときに押さえておきたい制度を3つ見ていきましょう。

海外向けのネットショップ経営では、実際に海外にリアル拠点を構える場合と違って法人設立、事業許可等が不要です。けれども、国内での販売とは異なり、たとえ個人経営のネットショップが海外の個人あてに商品を発送したとしても、それは「輸出」になります。

1.輸出の禁止・規制品目

海外向けのネットショップを経営するには、その国で売れる(=需要がある)商品かどうかを検証することが必要です。需要があるとわかってはじめて価格の設定ができます。

しかしそもそも、その国へ輸出してよいのかどうかを知っておかなければなりません。

a)輸出が禁止されているもの(輸出自体が禁止されている)

一切の例外なく関税法によって輸出そのものが禁止されています。

(1)麻薬、向精神薬、大麻、あへん、けしがら、覚せい剤

(2)児童ポルノ

(3)特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、著作隣接権、育成者権を侵害する物品

(4)不正競争防止法第2条第1項第1号から第3号までに掲げる行為を組成する物品

いずれの品目も言わずもがなのものばかりですが、(4)にある「不当競争防止法うんぬん」は馴染みがないかもしれません。不正行為による(ビジネス)競争の物品ということで、いわゆる違法コピー・そっくりな模倣・他社品を自社のものとするような商品のことを意味しています。

b)輸出が規制されているもの

こちらは全面禁止ではないものの、特定の条件(輸出先の国等)のもとでは、事前の許可・承認なしでは輸出できないものです。規定するものは関税法ではなく、外為法、文化財保護法、植物防疫法等、多岐にわたり、対象品目も、武器から重要文化財、薬物、生物、食料品、中古自動車等さまざまです。かなり事細かに規定されています。

2.関税

関税とは物品の輸出入に際し、支払う必要が発生する税金です。現在、TPPとして話題になっていますね。

今のところ、世界のほとんどの国では商品の輸入の際に関税がかかります。

ただし、かんたんにその一覧をリスト化することは大変です。というのも、どんな品目にどのような関税が課せられるのかは国によって異なっているからです。

関税は通常の場合、輸入者(商品の購入者)に課せられます。物によっては高額になることもありますので、あらかじめ商品説明に関税見込み額を記載できればよいですね。

3.消費税

(a)輸出取引の免税

通常、商取引には消費税が必要ですが、国外への輸出販売には不要となります。消費税の課税は外国で消費されるものは対象とならないからというのが理由です。

(b)消費税の還元

同様のことが輸出商品の仕入れに対しても当てはまります。

ネットショップが

(a)国内で仕入れた商品

(b)海外へ輸出する

場合、(b)で消費税が課税されませんが、ネットショップは(a)の段階ですでに消費税を支払ってしまっています。通常は、販売時の消費税額から仕入れ時の消費税額を差し引いた分を納付しますが、輸出販売では販売時の税額がゼロのため、仕入れ時の税額がまるまる負担となってしまいます。

この不合理を解消するために消費税の還付が行われるわけです。

おわりに

海外向けネットショップを経営には、様々な制度を調べ、戦略的に展開していくことが重要です。

今回紹介した各種制度の詳細は下記にまとめて掲載されているので、海外展開を考えているネットショップ経営者の方はぜひ一度チェックしてみてください。

日本貿易振興機構

国税庁

税関

 

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